- 2024年9月9日
一生懸命歩いているのに
公園でランニング教室をしていると、ウォーキングをされている方がたくさんいらっしゃいます。
その光景で気になったことをご紹介します。
それは、年齢にかかわりなく正しい姿勢で歩いている人が少ないということです。
高齢者やすでに何らかのケガや機能障害をもたれている方は動かすこと自体が目的なので、無理のない範囲でされている分にはいいでしょう。
しかし、まだ20~30代と思われる健康そうな女性が一生懸命歩かれているのですが、ものすごくO脚なのです。
左右差もかなりあります。
この状態のまま歩くので、体が大きくぶれます。
骨盤回りや体幹に相当負担がかかっているのが見て取れるほどです。
O脚だということはもしかしたら気がついていらっしゃるかもしれません。
歩けばよくなる、と思って歩かれているかもしれません。
ですが、この状態のままで一生懸命歩けば、体の他の部分に負荷がかかりひざ痛などの不調が出るかもしれません。
一生懸命歩けば歩くほど、負荷のかかっている筋肉は固くなり、悪い姿勢が定着してしまうことになりかねません。
健康のために突然始めた高齢者の中にも姿勢が悪いまま頑張って歩き、次の日にはひざ痛や腰痛が出てもう歩けない、ということがよくあります。
自分では気がつかない
こうしたことは、自分の姿勢について気がついていないという問題があります。
- ひざが曲がっていることに気がついていない
- 猫背であることに気がついていない
- 骨盤が傾いていることに気がついていない
などです。
あるいは、上記のことに気がついていても、それが不調の原因になると気がついていない場合もあります。
ウォーキング=健康になる
ということだけがインプットされているので、よかれと思ってひたすら歩き、さらなる不調を招くということになってしまうことが往々にしてあります。
気がつかない理由は、
- 自分の姿勢や歩く姿を客観的に見ることができない
- 特に後ろ姿がわからない
ということがあげられます。
自分で自分を見ること、特に後ろ姿を見ることはなかなか難しいものです。
家族や友人に撮影してもらって、見るのが一番自分にとっての気づきになります。
姿勢や歩き方を指摘してくれる人がいればありがたいですが、見てくれる人が、見るべきポイントを押さえていなければ得るものがない場合もあります。
一番は自分が見る視点をもって見る、ということです。
では、見るべきポイントとはなんでしょうか。
立姿勢なら
- 肩や骨盤が左右どちらかに傾いていないか
- 横から見て、頭頂部とかかとが一直線で、背骨はゆるやかなS字
- お尻の穴が前方にずれ、下腹が不自然にぽっこり出ていないか
歩く姿勢なら
- 猫背になっていないか
- 肩を揺らして歩いていないか
- 頭が上下に大きく動いていないか
- ひざが外向きあるいは内向きになっていないか
- 着地をした時に、足が外側または内側に大きく倒れていないか(靴底の減り方を見ればわかります)
などです。
O脚・X脚の人が気をつけること
O脚・X脚の人に限りませんが、立つとき、座った時、歩く時、どんな時でも
ひざ頭がまっすぐ自分の正面を向いているように心がけましょう。
つま先の向きではなくひざ頭の向きを意識してください。
最初は普段楽な姿勢をとりづづけているため、ひざ頭をまっすぐ正面に向け続けるだけでもつらいと思うかもしれません。
それは太ももの内側の筋肉などが弱くなっているためです。
ずっと正しい姿勢を取り続けるのは難しくても、気がついたらやる!、という意識でこまめにやりましょう。
そして、自分の足をまっすぐにしようと思ったら、どこをストレッチしたらそうなるか、どこの筋肉が足りないのかをじっくり観察してみましょう。
多くの人に当てはまって必要なことは
- 太ももの内側・裏側の筋肉を鍛える
- 太ももの前側の柔軟性を高めるためにストレッチをする
ということです。
スクワットは手軽でよいエクササイズです。
しかし、正しいやり方でやらなければ効果が半減か、ひざを痛めることにもなるので、注意して行う必要があります。
最も大事なポイントは、腰を落としたとき、ひざ頭がつま先より前に出ない、ということです。
スクワットについては、また別にお伝えします。
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この記事は私が書いたよ!
柚木雅子 パーソナルランニングコーチ / 女性
50代市民ランナー。パーソナルランニングコーチ。 40歳をすぎた頃から起き上がれないほどの腰痛に悩まされ、運動不足を解消するためにウォーキングを始めました。 そこからランニングに移行し、今ではマラソン自己ベスト3時間19分。 ランニング超初心者のみなさん、シニアランナーのみなさん、楽しくいっしょに走りましょう。 ウォーキングだけでももちろんOK。 楽しく体を動かして健康的な体をつくりましょう。