- 2021年3月9日
若いころの感覚でダイエットをとらえていませんか
中高年になるとダイエットしてもなかなか効果が現れず、すぐにダイエットをやめてしまった、という経験はありませんか?
若い頃は少し食べるのを控えればすぐに体重は元に戻ったのに、中高年になると増えるのはあっと言う間なのに、元には戻らず増え続ける、という感覚を持っている人が多いのではないでしょうか。
20~30代の身体と40代以上の身体は違う
では、どうしてそのような違いがあるのでしょうか。
- 基礎代謝量が違う
- 必要とされるエネルギー量が違う
- 活動量が違う
などが考えられます。
基礎代謝量
基礎代謝量は年齢によって異なります。
厚生労働省サイトによると
20性別 | 男性 | 女性 | ||||
年齢 | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) |
参照体重 (kg) |
基礎代謝量 (kcal/日) |
基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) |
参照体重 (kg) |
基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 61.0 | 11.5 | 700 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3-5歳 | 54.8 | 16.5 | 900 | 52.2 | 16.1 | 840 |
6-7歳 | 44.3 | 22.2 | 980 | 41.9 | 21.9 | 920 |
8-9歳 | 40.8 | 28.0 | 1140 | 38.3 | 27.4 | 1050 |
10-11歳 | 37.4 | 35.6 | 1330 | 34.8 | 36.3 | 1260 |
12-14歳 | 31.0 | 49.0 | 1520 | 29.6 | 47.5 | 1410 |
15-17歳 | 27.0 | 59.7 | 1610 | 152025.3 | 51.9 | 1310 |
18-29歳 | 24.0 | 63.2 | 1520 | 22.1 | 50.0 | 1110 |
30-49歳 | 22.3 | 68.5 | 1530 | 21.7 | 53.1 | 1150 |
50-69歳 | 21.5 | 65.3 | 1400 | 20.7 | 53.0 | 1100 |
70歳以上 | 21.5 | 60.0 | 1290 | 20.7 | 49.5 | 1020 |
表1: 日本人の基礎代謝基準値[1] |
18-29歳 男性 1520kcal/日 女性 1110kcal/日
50-69歳 男性 1400kcal/日 女性 1110kcal/日
この数値だけ見ると、男性は確かに下がっているが、女性は変化がない、と思われるかもしれません。
これは平均値なのでこのようになってしまいますが、基礎代謝量は年齢、体重、身長によって異なります。
基礎代謝量の計算はハリス・ベネディクト式では
男性:66+13.7×体重(kg)+5.0×身長(cm)-6.8×年齢
女性:665.1+9.6×体重(kg)+1.7×身長(cm)-7.0×年齢
で求められます。
体重が重いほど、基礎代謝量は増えます。
男性も女性も50代の方が平均体重が重くなっています。
ですので、加齢により基礎代謝量は減っているのですが、体重が重くなっているためにそれほどの差が出ていないように見えるのです。
体重が重くなったことで基礎代謝量が増えるのはうれしくはないですよね。
必要とされるエネルギー摂取量が違う
基礎代謝量が異なれば、1日に必要とされるエネルギー摂取量も異なります。
現在の体重を維持するためには今摂取している量が必要ですが、標準体重を大きく上回っている場合は、目標とする体重のエネルギー摂取量にしなければなりません。
わずかな違いのように見えても、基礎代謝量の減少を考えず若い頃と同じように食べ続けた結果が現在の体重になって表れているのです。
いつもよりわずかずつでもエネルギー摂取量を減らすように日々続けていれば減量できることは、容易に理解されるでしょう。
活動量が違う
中高年で体重が増加した人はこれまでを振り返ってみると、若い頃は今よりよく動いていたのではないでしょうか。
仕事は外回りをすることが多い、友達に誘われてよく出かけていた等。
ところが中高年になると、デスクワークや管理職の仕事になり歩く量が減った、休日は疲れて外出するのがおっくうになった、動かないと体脂肪がついてさらに動きにくい、という悪循環になっていることも考えられます。
エネルギー消費量が少なくなれば余剰摂取量は脂肪となって蓄積されていきます。
標準体重をめざすためには
- 標準体重で必要とされるエネルギー摂取量にする
- 基礎代謝量を上げる
ことが大切です。
エネルギー摂取量を急に少なくするのは長続きせず、減量できたとしてもリバウンドする可能性が高くなります。
ごはんの盛り方を少し少なめにする、のような小さなところから少しずつ目標とするエネルギー摂取量に近づけていきましょう。
基礎代謝量については、何もせずには上がりません。
何もしなければ下がり続けます。
では、どうすれば上がるか。
それは筋肉量を増やすことです。
実際のところ筋肉量を増やしても10kcal程度しか基礎代謝量は増えないのですが、トレーニングをすることで成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは筋肉の発達・成長を促し損傷した場合の回復も早めます。
また、中性脂肪の分解を促すとも言われています。
また、筋肉量が少なければ、中高年では腰痛やひざ痛などの不調を招きやすく、そうなると活動量もますます少なくなってしまいます。
できるだけ基礎代謝量を下げないようにすることは大切です。
まとめ
若い頃と同じようにしていたのではやせることはできません。
食生活と運動を見直して、生活習慣病にならない体にしていくことはこれからの人生を楽しむためには不可欠です。
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この記事は私が書いたよ!
柚木雅子 パーソナルランニングコーチ / 女性
50代市民ランナー。パーソナルランニングコーチ。 40歳をすぎた頃から起き上がれないほどの腰痛に悩まされ、運動不足を解消するためにウォーキングを始めました。 そこからランニングに移行し、今ではマラソン自己ベスト3時間19分。 ランニング超初心者のみなさん、シニアランナーのみなさん、楽しくいっしょに走りましょう。 ウォーキングだけでももちろんOK。 楽しく体を動かして健康的な体をつくりましょう。